モノクロの吐息だけで 色はまだ見えない 散り散りのイメージだけ あてどなく集めて 動かない時計の音 白い闇の影 気だるい声 きみは歌う (窓辺の 感傷で) 言葉にしたくない ものだけ 言葉にしてみたい 水のかたち の歌になって 透明に流れる 夜のリズムが きみの胸を揺らす ラチもないことだけで 泣けてくる まだ白いだけの ページが目をやいた 眠れなくて 誰かと合図し合い そぎ落とすものもなくて しとどけなく語りすぎて 欲望の騒ぎ立てる きみだけの歌はどこに 窓からの風が きみの頬に触れた 眠れなくて 誰かと遊びたい [窓から吹く 風の中で きみの頬をかすめたもの 眠れなくて] 曖昧に光る 音符が手に触れた 眠らない音たち と遊びたい