ショッピングモール、オートレット、郊外の黄昏 家族連れ、人生、シャツに聖者の肖像、滲んで 車の検問ロープを買った節目がちな青年自宅の鎌おいにぶちさげて首を括る予定 地方都市と呼ぶのも恥ずかられるような街で地元の友人と未だつるんで、たまには飲んで 生き苦しさを感じながらも幸福だと嘯いて青い青空が青すぎても早く黒で タクシードライバー世情を売り出してため息で曇る生活に流行化 飲み過ぎてくだまいて突っ走る四番線政治批判でも何でもいいから話をして 途方もない真っ黒が喉に突っかえて吐き出したくないもの吐き出してしまいそうなんだ タクシードライバー夜の向こうへ連れてって 有線石前に立ちつくす忍法がいたので腹は立ったが結局何も言えなくて サラリーマンが静的透過をスマホの画面で巻き散らして世界の気まぐさがこの車両に行極してる 遠い国の爆破テロ、及び反抗生命僕が聞いたのはタクシーのラジオAM 窓から六本木の高層ビルが行けすかねえ物質主義が勘通してる、東京の楔として タクシードライバー、トランクを開けてくれ僕らの荷物、大すぎて歩けない 流れる都市の景色があまりにもきらびやかで壮大的に僕らの幸福は一瞬にして 汗かいてひとつぶの喜びに明け暮れてそのくせ帰りの道筋だってひとまかせ タクシードライバー夜の向こうへ連れてって ニュースの奮争、ネットに流れたしたいのjpeg痛みを無視できるなら人は悪魔にだってなれる 排他主義反対と相談する人間がいて暴力反対という暴力には無自覚な奴がいて 不良になるためには、まずいい人間ならなければ家出するためには、まず家に住まなければ 運転手さん、あなたは出会った中で一番の思想家生活に寝床する哲学で疾走する思想家 タクシードライバー窓ガラスを開けてくれよどんだ空気明け放って夏の風 将来も未来も視界不良の道なかばでけど、不安に人生を明け渡せるわけはねえ この長いトンネルは一体いつ抜けるんですかね どうぞ行けるところまで行ってくれてかまわねえ タクシードライバー夜の向こうへ連れてって