月を愛でては 時には盗んで 気まぐれな彼女は 川辺で一人 頬に涙 美しく揺蕩う 僕の手取りながら 心は何処かに浮かぶ 重ねた手にはまだ温もり 切ない夢のその後先 でも君の目は 遥か未来を見ていたね ずっとずっと追いかけたよ 君が傷付く時も そっと瞼に焼き付いた 君の姿に 今 また遠くへと ああ 飛んでゆく 君はほら、彼方の人 僕と君とはこの川を隔て ただそれぞれの道を 歩いてゆくと君は笑った 預言者みたいに 僕は漂流者のよう 君の心に触れたくて つられて僕はただ微笑み イタズラな君の紡ぐ罪 川辺に浮かぶ月を 指でかき回すよ 今、穏やかに街の灯が 君を待ち侘びる 重ねた手にはまだ温もり 切ない夢のその後先 でも君の目は 遥か未来を見ていたね ずっとずっと追いかけたよ 君のイタズラな笑み 川辺に浮かぶ月を 指でかき回せば 今 また遠くへと ああ 飛んでゆく 君はほら、彼方の人 そう、満ちては欠ける月のよう