365×nの解ほどの価値は生み出せないし ひとまわりに一度は折れた なにせ凡才で 仕事終わりの一杯に 作業意欲は吸い取られて それでもまたペンを握った あぁ 身の丈をわかるたびに また嫌った まぁ こんなもんだと思えりゃ 良かったな 砂漠を越えてくことも 夜空を揺蕩うことも 出来はしないと気づいたフリをして 焼け木杭に火をつけて また一瞬で燃え上がって ざまぁないな 背伸びはいつも看破られ 身包み剥がされた海で はぐれたクラゲみたいに漂って あなたに届いてしまった 煮るなり焼くなりどうぞ お好きにね 隣の芝生は青いって 青いとこを見るからダメだ 若草の勢いになんて 勝てるわけないし 口に出せばダサい気がして 書きかけた呟きを消した それでもまだペンを握った あぁ 途中下車のやり方を 知らなかった もう 折り合いをつけることは 諦めた 共感とか求めてなくて ただ排泄みたいに出して それでも誰かの称賛に飢え 大枚をはたいて疲れて また期待してはすり減って ざまぁないな 砂の山にただただ埋もれ ミイラのように形保って しがみついて無様にここにいたら あなたに届いてしまった 煮るなり焼くなりどうぞ お好きにね