衝撃と軽い破裂音 じわりと滲む冷涼 体は質量を増して 抗う間もなく沈む どうせ神頼み 泡を目でなぞり 放心していると 四肢を投げて 宙ぶらりんになった 君に追いついた ホルマリン漬けの街では 息も上手く吸えない されど秒針は止まらない いっそのことこのまま 現実逃避 繰り返しては飲み 奄々 泣いたって 流れる涙すら溶けていくんだ 終幕は間近 藍に揺れる光も 悠々泳ぐ魚も すべて甘美な幻想のままにさせて かつて眼下にあった世界は 僕を内包して 叫んでも 足掻いても 僕らに明日はない