いつものようにあの道をぬけ
崩れかかった灰屋を通りぬけ
喜びも、悲しめもつれて
少年は、焦げた匂いのする野原に向かう

あたたかい午後の陽射しにさえ
心を許すことのない少年は
草も、何もないこの場所にだけ
疲れきった心を委ねていた

そっとしんてんで見上げた空がまばゆい光を放ち
少年は、光に飲み込まれた

どこか懐かしく、母親にも似た優しい向こうの中
まるで、腹の中の胎児のように

気がつくと少年は
何杯の涙を浮かべ
草も何もないいつもの野原に
ただ呆然と立ちすくんでいた

こぼれそうな雫を思い
力強く握った手の中で
胸に誓った熱い想いが
一枚の白金のコインに変わる

そして、少年の手の中でコインが激しく輝き出す
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