だれも わたしのだいじなたからものをしりませぬ それは ひみつのちいさなはこのなかにあるのです これは とてもこっけいでしょう おとこたちは あまいうそで ゆめをみせてとりこにして まあ、なんてすてき ほんのすこしえんじるだけ しゅどうけんは おとこたちにあるとおもわせてあげましょう くびわをめして ときに よわいふりをしましょう「かれをとりこにするひけつ あんじさせて ひきつけたら、なみだみせましょう ほかのだれかにとられぬように これもひとつのいきかたでしょう ほんきになりさえしなければいい あいはかたるだけ、それでいい あつくなれば ほら、うしなうから、また あいされるだけのあいでいい あのかれは ぼうえきしょう いまはいないぼうえきしょう すこしくらいなら すきだったかしら しらないせかいのこと かれははなしてくれた それはゆめみたようないこくのものがたり かれはわたしのたからでした やがて かれをうばうかげ ちかでにくをきりきざんで ちにまみれてまたひとり あのね、せめてわたしをころして