意味もなく死んだ 怪光の群れは 飛べないことなど 知らぬように 弾けていく観覧車から 逆様の君は 飛べぬことを 知らなかった 地球儀回した ビルに跳ね返る 機械の酸化 愛を歌った 例えば僕が ピアノを弾くなら 目を水に言うのさ 愛を歌うな 誰もそれに触れる間 観客たちの表情 歪むよ 映画は続いていく また誰か殺して 観覧車動き出した 怖いものが 溢れているよ どんな歯車回したんだ 緑革の窓が開けられて 魚と鳥を 選ぶ場面だ そしてフィルムが止まった 僕は見た 愛を歌う 君を オレンジ色を時計に ファムファタールが振り上がって 泥に染まる 小指の先が リューズに絡まり廻るらしい 巻き戻して 幾重重ねて 行き詰まりで 舞台の装置に 意味はないのさ 想像に侵されて 面影に焦がれて 痛みに生かされていく 怖いものに 抱きしめられて どんな未来を期待したんだ 観覧車、ドアが開けられて 怪光の群れが 逃げる場面だ 愛を歌わないで 誰も触らないで 跳ねかえ眉染める君が 意味もなく続く映画の中で 愛を歌った