いま、しずかなよるのなかで
むけいかくにくるまのはしらせた
ひだりどなり、あなたの
よこがおをつきがてらした
ただ、おもいでをさぐるように
たどるようにことばをつなぎあわせれば
どうしようもなくあふれてくる
ひびのきおく
あなたのそばでいきるときめたそのひから
すこしずつかわりはじめたせかい
つよくあるようによわさをかくすように
えんじてきたひびに
あるひとつずつあらわれたそのまなざしが
しらなかったことおしえてくれた
まもるべきものがあればそれだけで
こんなにもつよくなれるんだ
ふかいふかいくらやみのなかで
であい、ともにすごしてきた
るいのないひび
ここちよかった
いや、しあわせだった
たしかにほら
すくわれたんだよ
あなたに
わずかなひかりをとらえてかがやいたのは
まるでながれぼしのようななみだ
ぶきょうないのちからながれてこぼれおちた
うつくしいなみだ
つよくおおきなからだにひめたやさしさも
どこかくるしげなそのかおも
いとしくおもうんだ
すがたかたちじゃないんだ
やっときずいたんだ
むじょうにひびくじゅうせいがよるをひきさく
わかれのいぶきがおそいかかる
せつなにかがやいたむじひなながれぼし
いのりはただとどかずにきえた
この、てのなかでもえつきた
きにろのやさしいすいせいを
うつくしいたてがみを
くらやみのなかにぎりしめた