夕立のほかに何を 理由にしろというのか 何かいいタゲな顔をして ごまかしては忘れてく 語り合うほど確かな そんな時代でもなかった ただ目をふさいでばかりでも 深い闇よにさよならは言えない 想像しても秋足らず 全身しても追い付けもせず 何かが君を追い越してゆく 誰かが君を笑い飛ばした 人混みの中すり抜けてゆく 通行人のふりをしながら 誰かが誰かを傷つけてゆく 通行人のふりをしながら 霧がない途切れた話 季節外れの雨の中 無意識に繰り返してゆく 時はずっと暗がりを泳いでいる たったちっぽけな自分のため 大きい方の鞄を選ぶ 僕は何を捨てられるのだろう 何から僕は捨てられるだろう 中学生の頃に覚えた 人を本気で憎むということ それなりに年は重ねてきたが 今だに心の中に根付く 人混みの中すり抜けてゆく 通行人のふりをしながら 誰かが誰かを傷つけてゆく 通行人のふりをしながら 夕立のほかに何を 理由にしろというのか 何かいいタゲな顔をして ごまかしては忘れてく