くだり坂踏み切りまで私は夢中で走った この恋を遮るように電車は過ぎ去った 遠い日の記憶 海の輝き 季節は巡る 飛行機雲に目を細めて 小さく揺れた向日葵 さよならも言えないまま ほんの数ミリの隙間でそっとくすぐる痛み 真夏に消えた花火が涙の先に映れば I will きっと思い出すわ あなたに届け この場所で あたしは待っている 返事ならいらないよと嘘つきなあたし 砂浜に一人しゃがみ込むから 冷たく明日をまた予感させてしまうのに 水平線の向こうにゆっくりと沈んでゆく 泣いてしまえば少しだけ素直になれる 触れた指先がふいにほどけてゆく寂しさに I will そっと目を閉じるの あなたに届け この場所で わたしは待っている 小さく揺れた向日葵 あの日のままのあたしは 伸びた前髪も認めたくない 何も変わってない 風の音に振り返る今日もまだ見つけられない I will そっと願ってみる あなたに届け この場所で わたしは待っている