やっぱり君だよね
本当驚いたよ
二人よく歩いた並木通り
一年ぶりに見る彼は髪が短くて
大人びて見えた

ふざけてばかりで
話を聞かなくて
あたしも向きになっていた
君が
大人になるのを待てずに遠ざけていったのは
あたしだったね

いつも
マイナス一度の雨が降る
君がくれた涙
その優しさまでわからなくて
ずっとこの胸を締めつけた

通りを渡って
声をかけたいな
一瞬思ったけど足を止める
真面な横顔
きっともう君の目に
あたしは映らないから

いつも
マイナス一度の雨が降る
冷たすぎる涙
はぐらかす態度に怒ってたけれど
実は救われていたんだね

風に乗った雲が ゆっくりと今二つに
ちぎれてく

一人で勝手に強がって
あたしを苦しめてたのは
君じゃなく私自身だったね
君に出会えてよかったよ

いつも
マイナス一度の雨が降る
消えていく涙は
夏の空の下 思い出に変わる
髪を束ねて歩き出そう

この涙をきっと忘れない