冬は苦手だ"って今年も君は言う
そんな口癖を知ってるのが
ちょっと嬉しかった
自動販売機のココアを
二人で分け合う
特別な言葉がなくても
並んだ影がある
あまりにも順調に歩いてこれたね
不満も幸せも溶けて消えてしまった
明日が来るとは限らないから
今はその腕に包まれていたいの
どんなコートより暖かいけど
過剰はしない鼓動
始めから何もなかったように
白く染める街
タバコに火をつけて遠くに吐き出した
昔のように寒いジョークで
温めてほしいなぁね
なんて素直に甘えられるのは
冬のせいかな
隣にいることがもう特別じゃないなら
記憶を巻き戻しながら手を繋ごう
明日が来るとは限らないから
少しだけ長く抱きついてみたんだ
そんなサインには気づかないけど
風に遭われた未来
いつもの帰り道が光って見えた夜
最後まで何もなかったように
白く染める街