めをとじると
うかびあがる
あわくて、やさしい、さくらいろ
さいごのこえは「おやすみ
いまもみみのおくでくりかえす
どうしてもこえ、ききたかった
きみにあいたくて
でもあえなくて
こんなきもちも
こんなことばも
ぜんぶきみがぼくにくれたもの
たいせつなおもいだから
わすれられたさくらのき
さわがしいまちで
はるをまってた
いつかきみとくぐれぬけた
まちはずれのさくらなんき
あのふうけいを
ぼくはひっしで
めにやきつける
わすれないように
きみにあったひ
きみにあえなかったひ
ただおもいだしてる
あわくて、やさしいさくらいろ
きみにあいたくて
でもあえなくて
ただおもいをはしらせた
とどかないままで
わすれられたさくらのき
さいごのはなびら
かぜのなかへ