もしも血を流しても
あなたのように痛みなんて感じない
たとえこの身が裂かれバラバラになって
かきあつめるものもなく
はりつめたストリングス指を切る
鮮血ほとばしる熱い記憶のめまいに
手を止めることなく奏で続けているのは
連符のフォルティッシモ刻むいのち
闇に焦がれて夢から覚めない
守るべき自分を見失ってしまっても
誰かの声が静寂の中で
私に届くならひと筋の光が見えるだろう
常に己の制御心の臨界
すべて朽ち果ててしまう
遥か遠い想いが呼び覚まされる
真の覚醒の時を
待ちきれぬ弓が切ない悲鳴のレコード
その音色の魂の叫びならば
必ず伝えてみせるあなたには
切なくも激しいスタッカート響く鼓動
光の中で溶け出す身体が
けだかく美しくついえて消え去ろうとも
私のことをどうか覚えてて
存在の記憶は悲しみを伴い永遠に
闇に飲まれて眠り続けてた
捨て去った力はあなたの声で目覚める
千年の時ずっと待っていた
光も闇もみんな何もかもが飛び越えどこまでも