はんびえのよるにざわめくかげろう
よざくらほのかにかおりなびく
よいやみがそっとわたしをつれてゆく
きおくのはてへと
ふりしきるはなびらが
はらりはらりとふたりをかくした
かすねあうくちびるからこぼれだす
あまいつみ
くるおしくまううすべに
あまやかによごされて
まぼろしただびきからみあういき
うたかたはかなくとけてゆくこえ
おぼえずきがなく
うすべにのもうせんあんやをうつり
いちやはとわ
かさねあうくちびるから
こぼれだすあまいつみ
くるおしくまううすべに
あまやかによごされて
かぜにちるあわいおもい
まじりあうやとぎのうそ
ゆるゆるとしかいをはむかげろう
みだれ、つきて
[はなのいろはうつりにけりな
いたずらにわがみよに
ふるながめせしまに]
おぼえずきがなく