墨絵ぼかしの 日の暮れ刻 (どき) に
哭くか鵜の鳥 歎 (なげ) き節
影をひきずり 旅行く身には
こころ細さが エ なおつのる
噫々あゝ
ここは北陸 (きたぐに) 越前岬よ
風邪の断崖 (きりぎし) 俯 (うつむ) きがちに
香る越前 花水仙
北のおんなの 涙がいつか
花に姿を エ 変えたとか
噫々あゝ
ここは北陸 (きたぐに) 越前岬よ
季節はずれの 淡雪ついて
飛沫 (しぶ) けとどろけ 日本海
うしろ髪ひく 人恋しさを
洗い流して エしまうまで
噫々あゝ
ここは北陸 (きたぐに) 越前岬よ