さいごのきおく

ねえきみ、いきてるのってたのしいかい

ひとはさあ...むいしきのうちにやみをてらすのをさけてるんだ
てらされざるやみはよりくらくふかくなってゆくってしってたかい
やみなんてさあ...かかえてないようなかおをしてひびをいきてる
そんなきみのなかにはとてもいごこちがいいんだ

ねえきみ、いきてるのってたのしいかい

どんなやみをもちいてもやみのふかさははかれないんだ...でも
そのことにきづいたときにはもうそこまでとどくひかりはだけないのさ
たとえばきみがいなくなったってだれもこまりはしないんだよ
ただぼうきゃくとそうしつのはやまでゆれるだけ...それだけなんだ

うばいつづけるものがたりを
わすれつづけるものがたりを
うしないつづけるものがたりを
げんそうのなをかたりそこにあるげんじつを

ねえきみ、いきてるのってたのしいかい

きみはさあ...じぶんひとりでいきてるつもりなんだろうけど
きみがいきるためにどれだけのいのちがうばわれるのかしってるかい
そして...それはこれからもつづいていくものがたり
きもちわるいよね？それってすごくきもちわるいよね

え？どうしたらよかった
そんなのかんたんさ
きみはまだわからないのかい
そうさ...いなくなっちゃえばいいんだよ

うふふふ...にげるのかい？どこまでにげたってむださ
ぼくはきみのなかにいる...そしてかれのなかにも...かのじょのなかにもね
そうしつのちへいせんはだいさんのげんそうをまといどこにでもあらわれるんだ
きみがいきたいとねがいつづけるかぎり
ここからはにげられないのさ

ねえきみ、いきてるのってたのしいかい

うしなうまでにがさない
うしなうまでにがさない

きおくとはよどまないようながれつづけるみずのようなうたなのさ
たとえそのながれがとまったとしても
そこはおわりのばしょじゃないんだ
きみのなかえんばんがめぐりだせばみずはふたたびながれげんそうをかなでだす

そしてきみは...なんどでもここにもどってくる

ねえきみ、いきてるのってたのしいかい
うしなうまでにがさない
うしなうまでにがさない

ねえきみ、いきてるのってたのしいかい
うしなうまでにがさない
うしなうまでにがさない