しずかのそっとだきしめた
こわれそうなしろいはだを
このままずっときえないで
いまだけぼくのものでいて
そのくちびるのなかに
そのやわらかなおくにふれた
あさのひかりきみをうばって
ぼくのてのひらからそっと
こぼれおちていくゆびさき
とびらひかるきみのせなかを
ぼくはただみつめるだけ
なにもいえなくて
さいごのよるをやきつけた
フィルムみたいなしろいシーツに
かこもみらいもなくて
とださよならのときがきただけそれだけ
あさのひかりきみをてらして
かげだけがぼくのはたにのこるぬけがらみたいに
なみだつたうきみのよこがお
ぼくはただみつめるだけなにもいえなくて