きょうわたしはひとつの
かくごをきめた
ドアをあけると
(ひさしぶりにあえた)って
うれしそうな
あなたがそこにいる
ベッドにすわったあなたの
ななめまえそっとすわって
テレビをけして
あなたをみれないまま
わたしはくちをひらく
(じょうだんだよね)ってわらわないで
もうねうそだよってわらえないの
もうきめたの
うしろはむかない
ほんとうにさよなら
ほしぞらがきれいなよる
はしゃいでフェンスから
みをのりだして
バランスをくずした
わたしをうしろから
だきよせてくれたね
いつだってそうあなたは
ちゃんとわたしのことを
みていてくれたのに
なにがこわかったの
どうしてしんじられなかったの
(ふあんになることなんかなんも
なかったのに)って
さびしそうにそういって
かみにふれて
あなたはへやを
ひとりでていった
まどのむこうがわ
くるまのドアがしまるおと
いまおわなくていいの
あなたがいってしまう
けれどよびとめて
なにをいえばいい
(じょうだんだよね)ってわらわないで
もうねうそだよってわらえないの
なにがただしいいかなんてわからない
だれにもわからない
いごこちのよかったうでのなかも
やさしさも
おもいだせばきっと
いとしくなる
それでも
もうきめたの
うしろはむかない
ほんとうにさよなら