がらんどうの室の中に 幸せを
赤い頬はあたたく とけるような熱
はにかんで 手を繋いで
可愛い君を 誰も知らないでいて
二人だけの秘密のキス
時計も月も満ちている
さざめくこの心は
君がまた
慰めてくれるんだ
外の雪は降り積もる 音もなく
二人分の足跡は 少しずつ消えて
柔らかな 君の肌に
触れるそのたび 痛みがほつれてゆく
優しい声で呼んでほしくて
白い波間で寄り添った
名前を呼び合えばいい
君はそう
きっとわかっている
絵本の中みたいだね
笑っていてよ そうしなきゃ、
ずっと絶えず傍にいてよ
不安な時は抱きしめて
「大丈夫」 その言葉が
守ってくれる
二人だけの秘密のキス
時計も月も見えずとも
揺蕩うこの心は
君がまた
受け止めてくれるんだ