やさしいひざし やわらかな鳥の声
からっぽになる あなたの愛したまどり
はがれおちたペンキのささやかなくず
ふたつかったしみのついた皿

なじんだそのすべてのあそびどうぐを
かたくしばりふたをした
ひろくよみがえるへや
うそみたいにあかるい

ライオン
きつくなった檻から出てゆくふたり
ずっとおなじように笑っているだろうか

ふるいしゃしん いまよりわたしはほそく
かおのしわも まぶたのあつさもちがう
あなたのほうは こしにとどくようなかみ
こはくいろのたてがみにみえた

するどいそのしせんのうらにひそむ
こどくなひびのいとなみを
わたしというえのぐで
ぬりつぶせるとおもった

ライオン
きつくなった檻から出てゆくふたり
またにてるひとをさがしてしまうだろうか

アイラブユーソーマッチ
ライオン

ライオン
きつくなった檻から出てゆくふたり
もうどこにいてもわたしをさがさないで
ライオン
きつくなった檻からあなたをはなそう
ずっとおなじように笑っているだろうか