その日はずいぶんとへいぼんで
あたりさわりないいちにちだった
ひまつぶしにきいてたラジオから
あのはなしがながれだすまでわ
ひじょうにざんねんなことですが
ほんじつちきゅうはおわりますと
どこかのくにのだいとうりょうが
なきながらはなしをするまでわ
まどのそとはおおきなとりたちが
そらおいつくしてくじゅうたいちゅう
みかづきをのみこんでどこかへとむかってる
やりかけてたゲームはのーせーぶ
つくえにほぼてつかずさんこうしょ
ふるえるしんたいをいなすように
すぐにへっどふぉんをした
ふめいなあーてぃすとこうもくの
たいとるふめいのなんばーが
とたんにみみもとながれだした
いきのこりたいでしょう
うごめきだすせかいかいじょうを
なみうつようにゆれるまてんろう
まぐれもないこのこえはどうきいても
ききあきたじぶんのこえだ
あの丘をこえたらにじゅうびょうで
そのいみをいやでもしることになるよ
うたがわないで。みみをすませたら
にじゅうびょうさきへ
こうさてんはとうぜんだいじゅうたい
もうろうにゃくだんじょはかんけいない
どごうやらあかんぼうのなきごえでうまれてく
あばれだすひとなきだすしょうじょ
いのりだしたしんぷをおいぬいて
ただひとりめざすのはぎゃくほうこう
あの丘のむこうへと
へっどふぉんからいぜんこえがして
あとじゅうにぶんだよとつげる
このまますべてきえちゃったら
もうすべはないだろう
ざわめきだすひめいがっしょうを
なみだめになってかすめるじゅうびょう
うたがいたいけどだれがどうやっても
おわらないじんるいさんか
かけぬけろ、もうのこりいちぶんだ
そのことばももうきこえないくらいに
ただめざしていた丘のむこうは
すぐめのまえに
いきもたえだえたどりついたんだ
そらをうつしだすかべのまえに
そのむこうはくいのかがくしゃたちは
すばらしいとてをうった
うたうよ
そこからみるまちのふうけいは
まるでじっけんしせつのようでさ
もうふひつようだかがくしゃは
かたてまにばくだんをなげた
はこのなかのちいさなせかいで
いままでずっといきてきたんだなと
もえつきていくまちだったものを
ただ、ぼうぜんとみるみみもとで
へっどふぉんのむこうから
ごめんねとこえがした