どこかでないてるひぐらしは
なにかのひみつをしっている
しずむゆうひにかくれて
きみはどこにいる?
ふるいいしだんかけあがって
ぼくはひとりさがしていた
ここにいるときいたばしょは
うすぐらいもり
きみのなまえよんでみても
みどりのきぎゆれるだけで
まとうわりつくしめったかぜ
あせがあふれる
それはこいとよべるほど
たしかなものなんてないけど
このむねのせつなさを
きみにそうつたえたかった
いますぐあいたいひとがいる
あきらめたくないときがある
みちにまよっているなら
みつけてあげたい
どこかでないてるひぐらしは
だれかのおもいをしっている
やがてあたりはくらくなり
ぼくをいそがせる
なつのまつりのちょうちんが
やしろちかくいきをひそめる
そらのはじにきらめくのは
いちばんぼしか
だれもいないさかのみちは
さきがみえずふあんになるよ
つきはじまったまちあかりが
おしえてくれる
それはあわくきえそうな
きみへのいとしさだったけど
さがしてるそのうちに
ほんものときづいてしまった
もしいますぐあえたらいえるだろう
じぶんのきもちのそのすべて
みちにまよっていたのは
きみではなかった
どこかでないてるひぐらしは
このままかえっちゃいけないと
ぼくをひきとめてるのか?
きみはどこにいる?
いますぐあいたいひとがいる
あきらめたくないときがある
みちにまよっているなら
みつけてあげたい
どこかでないてるひぐらしは
だれかのおもいをしっている
やがてあたりはくらくなり
ぼくをいそがせる