ちいさなあながあいた
このむねのちゅうしんにひとつ
ゆうひのまちをぬった
よるまがいのゆうぐれ

わすれたいのだ
わすれたいのだ
わすれたいのうりをうめきったあおぞらにきみをえがきだすだけ

だからこころにあながあいた
うめるようにこどうがなった
きみへのことばも
くちをひらけばだいたいいいわけだった

だからこころにあながあいた
ふるあめだけぬるいとおもった
つくろってつくろってつくろって
かおのないじぶんだけ

すこしずつあなのあいたこもれびの、もりでねむるように
しんかいみたいにふかく
もっとまどろむようにふかく、ふかく、ふかく
ふかくよるをまっためのおくにつきあかりをみるまで

きみのこころにあなをあけた
おんがくがなんだっていうんだ
ただくちをひらけ

わすれたいことがおおくなって
あきらめばかりくちにだして
つまずいて、つまずいて、ころがって、つちのつめたさだけ

きみのじんせいになりたいぼくの、じんせいをかきたい
きみののこしたしのせいだ
ぜんぶおんがくのせいだ

きみのくちょうをまねした
きみのいきかたをもした
なにものこらないほどにぼくをけしたばすほどに
のこってる

こころのあなのおくにすんだ
きみのことばにすがりついた
でもちがうんだよ、もう
さよならだなんていっしょうききたくないよ
わすれたいことがおおくなって
これからぼくだけとしおいて
さめきって、さめきって

ぼくのこころにあながあいた
きみのことばであながあいた
いまならわかるよ
きみだけがぼくのおんがくなんだよ、えいみー

だからこころにあながあいた
そのむこうがわにきみがすんだ
ひろがってひろがってひろがって
もどらないあなだけ
あなのあいたぼくだけ